近年, ワルラス体系を忠実に再現した応用一般均衡分析 (以下, CGE分析) は, 交通整備事業に代表される社会基盤計画の評価手法として広く用いられてきている. そこで本研究では, 将来の社会経済変化を経済理論と整合的に考慮することが可能であるというCGE分析の特徴を生かし, 将来における人口減少および東アジア地域の経済成長を対象といった将来の社会経済環境変化 (以下, 将来社会経済シナリオ) を考慮した道路投資の便益評価の感度分析を行うことを目的としている. 具体的には, 従来の空間的一般均衡モデルにこれら将来社会経済シナリオの影響をどのように整合的にモデル化を行い, そして, 実証分析を実施するのかの方法論を提案する.
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