「台湾戦後の視覚伝達デザイン表現の発展」は、時期により二部に分けられる。前編は1945年から1970年まで、後編は1970年から1970年までである。本論文は前編である。本研究は、台湾の戦後の視覚伝達デザインに関連するさまざまなデザイン活動と表現の様相を系統的に歴史の骨組みとして整理することを目的とする。内容構成としては、台湾のデザイン学界と業界共通の認識に従い「ポスター」「挿画(イラスト)」「商標と標誌(ロゴ)」「パッケージデザイン」「広告デザイン」の五つの項目に分けた。
研究の結果は次のようにまとめられる。(1)台湾の戦後は政治的影響を受け、視覚伝達デザインの表現も保守的な傾向が見られる。(2) 1960年以降、政治経済が安定するに従い、また政府関係機関と民間企業の仲立ちもあって、日本や西欧から現代デザインの理念が大量に持ち込まれた。デザイナーらの積極的活動と相まって、デザイン表現も高度かつ専門的水準に達するようになった。
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