大学における構成員の安全確保のためには、長期的な視野で計画的に安全教育のプログラムを構築し、継続的に改善していくことが重要である。こうした観点から最近数年間に名古屋大学環境安全管理室が実施した大学全体を対象とした安全教育に関する取り組みについて報告する。特に、取り組みの初期段階に学内規定(ガイドライン)という形で「名古屋大学の安全教育として達成すべき目標」を示したことは、安全教育関係者のみならず学内の構成員に安全教育の重要性を認識させる上で非常に有効だった。ガイドラインに基づく多様な教育機会の提供及び教育コンテンツの工夫等により、徐々にではあるが学内の様々な構成員の安全意識が向上してきている。今後、さらに内容を充実するため、引き続き課題に取り組んでいく。
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