詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "自衛隊地方協力本部"
1件中 1-1の結果を表示しています
  • 松本 尚
    日本外傷学会雑誌
    2025年 39 巻 2 号 25-30
    発行日: 2025/04/18
    公開日: 2025/04/18
    ジャーナル フリー
     「台湾有事は日本有事」と言われるようにわが国の安全保障環境は, 戦後もっとも厳しく複雑でかつ逼迫した状況下にある. 仮に尖閣諸島や先島諸島に対する防衛や奪回が現実のものとなれば, その最前線で戦う自衛隊員の生命を守るための周到な準備がなされていなければならない.
     2022年に改定された「国家防衛戦略」では, 自衛隊の衛生機能を強化することを目指し, 「有事において危険を顧みずに任務を遂行する隊員の生命・身体を救う組織に変革する」ことが明記された. ここでは「戦傷医療能力向上」という目標が定められ, (1)南西地域の第一線から後送先病院までの医療・後送態勢の確立, (2)陸海空衛生科資器材の共通化, (3)医療情報共有のためのシステム整備, (4)部隊の救護能力の強化, (5)血液確保, (6)南西地域の医療拠点整備, (7)戦傷医療についての教育研究強化, (8)医官および看護官の部外研修強化, (9)戦傷医療についての統合教育・訓練の実施, (10)防衛医科大学校の改革, などが掲げられている.
     これを受けて現在, 防衛省・自衛隊では上記の達成のために具体的な作業を進めているが, 自衛隊衛生の変革が成るまで, とりわけ人的資源の養成までには一定の時間を要するため, その間は民間の外傷診療能力の活用を検討することが必要である.
feedback
Top