本研究では,自転車利用者視点による幹線街路評価の検討を行うため,自転車歩行者道において走行調査を行い,心拍変動から求められる指標を用いて自転車利用者のストレスを計量した.走行位置別に,ストレスに与える影響要因に関する重回帰分析を行い,交差点の通過や幅員が影響を与えることやその影響度が走行位置により異なることを示した.さらに,ストレスレベルに基づく評価指標を定義した上で,対象道路区間の現況評価を行い,道路構造変更による効果を検討した.一方,アンケート調査より自転車利用者の主観的な評価データを取得し,各評価項目に関する影響要因を重回帰分析により明らかにした.さらに,客観評価と主観評価およびそれらに影響する要因の関係性を考察し,自転車利用者視点からの幹線街路評価に関わる外部要因の特徴を整理した.
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