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クエリ検索: "長倉シュタッフ牧子"
1件中 1-1の結果を表示しています
  • 三上 かつら, 平野 敏明, 植田 睦之
    Bird Research
    2018年 14 巻 A33-A44
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/11/06
    ジャーナル フリー

    都市環境の鳥類相は,時間の経過とともに変化する.21世紀初頭の住宅地環境における鳥類群集の特徴を記述するため,特定非営利活動法人バードリサーチが全国的に行なっている参加型調査“ベランダバードウォッチ”のデータを解析した.住宅地の鳥類について,1)記録地点数の多い種は何か,2)記録率の高い種は何か,3)季節によりどのような違いがあるか,4)種数の年変動はどのくらいあるか,5)住宅地で記録された外来種,を明らかにした.その結果,繁殖期,越冬期を通じて,記録地点数,記録率ともに最も高かったのは,スズメとヒヨドリだった.よくみられる種の大部分は,人工構造物,街路樹,植栽に依存する,またはそれらを利用可能な種だったが,そうではない種もあった.季節による種のランクが大きく変動したのはメジロ,カワラヒワ,ハクセキレイ,ウグイスなどで,その理由として,鳥の個体数の変化のほか,行動の季節変化や餌台による誘引,観察者による認識のしやすさが考えられた.長期調査によると,住宅地では,地点ごとに観察される種数は,繁殖期には安定しているが,越冬期は繁殖期よりばらつきが大きいことが示された.調査地点数や調査年数を増やしていくことで更なる発展が望める.そのためには,ベランダバードウォッチは参加型調査であるため,調査結果を定期的に還元するなどの工夫が必要と考えられた.

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