交通行動が個人によって異なることは明らかである。今までの分析手法では仮定してきた母集団の均質性が成り立たない場合、観測異質性の影響をモデルの中で考慮すべきである。また、個人態度、嗜好のような省略変数がモデルのパラメータ推定に影響する場合、未観測異質性問題が生じてくる。本研究では交通機関選択モデルを対象に、今まで交通行動分析にあまり重要視されていない個人の異質性問題を観測異質性と未観測異質性に分けて、観測異質性の存在をマーヶット・セグメンテーション法により実証する。そして、未観測異質性を扱うことができ、異質性の分布に依存しないノンパラメトリックのMass Point手法の有効性を検証する。
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