本研究は,かつて少量の天然温泉湧出があった北八甲田火山群赤倉岳北東部を流れる空川流域において地熱兆候としての低温自然湧出泉の存在を明らかにすることを目的として水質調査を実施した。本研究の結果,空川側面の崩落斜面の礫の隙間から湧出する水と空川河床で発見された岩盤の亀裂から湧出する水は,25°C以上の水温ではないが,メタけい酸濃度が温泉法で定められた値以上であり,空川において冷鉱泉の存在が示唆された。
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら