現在普及している根巻資材の現状と問題点を歴史的背景, 生産者・施工者の視点からアンケート調査などを基に分析し, 今後の根巻資材の課題について検討した。生産者は, 若手不足・現労働者の高齢化が進む中で根巻作業の省力が図れる資材を要請している。施工者側をみると, 全県の41%で仕様書に従い根巻資材を除去し, 一方仕様書のない県では藁62%, 麻布58%・麻袋は50%でそのままの植栽が実施されていた。その除去理由は腐敗程度の遅れ・根の伸長阻害, 外さない理由は有機物で肥料となる・折角巻いたのだから等が上げられる。このことから今後は全国レベルでの根巻資材の取扱いに関する統一見解を確立・規格化することが重要な課題であろう。
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