主として自然環境で用いられる防食溶射皮膜について、亜鉛・アルミニウム系の犠牲陽極型皮膜とステンレスやNi基合金などの環境遮断型皮膜の2種類を対比して解説した。前者は1940年代からの長い歴史があり、今後インフラ構造物の長寿命化や既存構造物の補修に重要性が増すと予想される。皮膜材料、素地調整、溶射施工、後処理、暴露試験、施工例について紹介した。後者は近年開発された高速フレーム溶射法などによって作製される耐食合金の緻密な皮膜であり、皮膜の特性や暴露試験結果、解決すべき課題について紹介した。
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