骨盤
狭窄により7カ月間の排便困難を呈する1歳4カ月齢の雑種雄猫に対して,整形外科用ワイヤーをコイル状に加工して作製した簡易スペーサーを用いて
骨盤
腔拡張術を行った。スペーサーには12 mm幅のコイルを用い,術後に
骨盤
腔は約30%拡張した。本症例は手術翌日から自力排便が可能となり,特に長期的な食事療法や緩下剤の内服を必要とせず,術後10カ月間良好に維持されている。本症例で用いたコイル状スペーサーは作製が容易であり,近年入手困難とされる既存の特殊形状
骨盤
拡張プレートの代替法として有効である可能性が示唆された。合併症や予後については,症例数の蓄積および長期的な経過観察が必要である。
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