希土類永久磁石化合物RCo_5(R:希土類)の室温内因的保磁力はCu濃度40%前後で最大化される。この70年代以来の未解明問題に対してR=Ce系の実験結果を参照しつつ、R=Y系の有限温度第一原理計算から3d電子由来の磁化と磁気異方性の組成・温度依存性を調べ、異方性磁場の最大化される組成を探索し実験と比較する。4f電子の役割についてLDA+DMFTによりCe/Smの価数状態と有限温度磁気異方性の関係を議論する。
CeCo_5_はCoの3d電子に由来する強磁性体でありCeが4価的なのに対し,同じ結晶構造を持つCeCu_5_ではCeが3価的で4f電子に由来した重い電子系反強磁性体である。CoをCuに置換した系ではCeは4価から3価的な状態に移り変わり,量子臨界的なふるまいが表れることが期待できる。我々はCe(Co_1-x_Cu_x_)_5_ (x=0.2~0.8)の多結晶試料を作製し、比熱、磁化、電気抵抗率の測定を行った。置換による電子状態と磁性の変化について報告する。
CeCo5はCoの3d電子に由来する強磁性体であることが知られている.このときCeは価数搖動している.同じ結晶構造を持つCeCu5は,重い電子系反強磁性体であることがことが報告されおり,その磁性はCeの4f電子に由来する.我々はCeCo5とCeCu5の混晶系を作製し,低温における重い電子状態について電気抵抗率,比熱,磁化率などの測定を行った.その結果Ce(Co0.2Cu0.8)5近傍において電子比熱係数が大きく増大していることを明らかにした.
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