GPSをはじめとする衛星航法システムでは,受信機の現在位置のほかに現在時刻及び日付を得ることができる.特に時刻については高い精度で知ることができ,すでにネットワーク基地局間の時刻同期などに広く利用されている.ところで,GPSの航法メッセージにおける現在時刻の表現は有限の情報量しかなく,週番号の取扱いにおいて約20年の周期の不確定性をもつことが知られている.本論文は,週番号の不確定性を決定する方法を述べるとともに,潜在的な不具合要因となり得るGPSの時刻表現における問題について整理した.
抄録全体を表示