阪神・淡路大震災は多くの人命を奪い, 構造物に甚大な被害を及ぼした。同時に, この地震によって1, 850万tonにも及ぶ災害廃棄物が発生している。震災直後の災害廃棄物の処理にあたっては, 被災地からの搬出方法, 仮置き場や最終処分場での対応, 焼却, リサイクルのための破砕・選別方法など, 様々な点において試行錯誤が繰り返された。また, 損壊家屋の解体に伴い発生する廃棄物量の膨大さが改めて認識されるに至った。これらのことを教訓に, 廃棄物学会研究委員会のもとにおいて, 自然災害における廃棄物処理の在り方について, 若手の廃棄物学会員を中心に調査研究 (自主研究) を行うこととなった。
本報は復興初期における阪神・淡路大震災の現地調査, および各メンバーが在住地で発生した災害事例について行った現在までの調査結果を紹介し, 自主研究活動の中間報告とするものである。
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