PC など計算機への日本語入力には,様々な日本語入力システム(IME)が利用されている.入力効率改善のため,かな漢字変換の精度向上などの技術が長らく研究され,特に近年は,深層学習や大規模言語モデル(LLM)によるアプローチも増えている.著者らが開発している新たな日本語入力システム「BlindX」は,LLM を用いた高精度なかな漢字変換を基軸に,入力ミスの自動修正や用途・ユーザに最適化した変換などの様々な機能を柔軟に構成できるよう設計している.
本研究では,かな漢字変換に用いるLLM を,3 種類のテキストデータをもとに実装した.実験により変換精度を評価した結果,モデル訓練時と同じドメインの入力に対する変換では既存IME やLLM と同等以上の精度を示した.異なるドメインの入力に対しては精度が低下したが,学習した知識量や文体の違いが変換精度に影響することが示唆された.今後は,特定ドメインの変換に特化したモデルを複数併用するしくみを具体化することで,ドメイン知識を統合し,多様な入力に対する最適な変換に繋げる.
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