第46回日本臓器保存生物医学会学術集会(2019［令和1］年)を開催したふくしま医療機器開発支援センターは, 医療機器開発に必須とされる非臨床データ検証施設として, 特に実験専用ブタを用いた大規模実験が可能な施設として, 国の強力な支援のもと運営が開始されている. 同施設で行う学会にふさわしい基調講演として, ドイツ, アーヘン工科大学のInstitute for Laboratory Animal Scienceの長であるレネ・トルバ教授に依頼した. 同教授が行ってきた様々な橋渡し研究の中からBipolar device ‘EnSeal’と臓器保存システム‘ECOFLOW’, 保存液‘ECOSOL’の開発におけるブタモデルを用いた非臨床研究をご紹介いただいた. トルバ教授ご自身の研究はもとよりドイツの医療機器開発に対する姿勢も知ることができ, 第46回学術集会のテーマ「産・学・官・民の連携による臓器保存生物学の新展開」に合致した充実した内容となった. トルバ教授の許可のもと, 講演と討議の様子をここに紹介する. (講演要旨とレネ・トルバ教授の経歴はOrgan Biology 2019;26(3):260-261 https://doi.org/10.11378/organbio.26.260.参照)
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