本研究は、シンガポールの住宅政策とニュータウン開発の分析から、21世紀型ニュータウン(Punggol 21)の背景、開発計画の内容、特徴、従来型ニュータウンとの違い及び今後の課題と展望を明らかにした。国民が快適な時間と空間を享受する場としてウォーターフロント開発が重視されている背景を受け、新しいウォーターフロント型ニュータウン開発が計画された。21世紀型ニュータウンの特徴は、(1)多様化した住宅ニーズへの対応、(2)住宅供給における民間との役割分担の調整、(3)コミュニティの再構築、(4)精神的なゆとりの提供である。高齢化社会に備えて計画段階から居住環境のバリアフリー化と高齢者対応型住宅の供給を進めることが課題である。
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