MEDLINEに収録されている日本の医学雑誌を対象に、電子ジャーナル化の状況と雑誌のインパクトの変化を中心とした現状分析を行った。分析対象としたデータは、NLMのJournalDatabaseにて、「発行国が日本とされているカレント誌」との条件でヒットする162誌である。162誌中、全体の93%、149誌が電子化されており、うち110誌が国内プラットフォーム、39誌が海外プラットフォームに登載されている。これらの内訳などの現況を集計した。162誌のうちISIデータベースにも収録され、インパクトファクター(IF)を持つ雑誌は62誌で、IFの平均値は1.42である。1996年の調査によると、MEDLINEとISI双方に収録されている雑誌は35誌で、IFの平均値は0.649であり、ここ十数年の間に大きく上昇している。IF値を押し上げた一つの大きな要因として、電子ジャーナル化によるビジビリティ(アクセシビリティ)の向上があることが推測される。
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