軍事用語としての支援は,さまざまな場合に用いられる.軍の部隊は,直接戦闘部隊と支援部隊にわけられ,しだいに支援部隊の比重がたかまっている.西側諸国の軍隊は支援重視型の軍隊ということができ,ロシアの軍隊は中央統制型の軍隊であるといえる.この違いは,政府または支配者が自国の軍隊を信用できるかどうかによると思われる.次に支援―被支援関係が成り立つためには,相手を信用できることが必要であり,相手を信用できなければ,相手の自由を制限し,自立性を低くする統制,服従になる.これは,支援を考察する際の重要な点であると思われる.
抄録全体を表示