スクリプト言語は,開発効率の良いプログラミング言語であることから,近年では組込み開発など幅広く利用され始めている.しかしながら,スクリプト言語は言語処理系がプログラムを実行するインタープリタ方式になっており,コンパイラ型言語にはない言語処理系特有の処理が実行速度の低下やメモリ使用量の増加の原因になっている.そこで本稿では,組込み開発向けスクリプト言語の仮想マシンにおけるボトルネック処理にハードウェアアクセラレーションを適用することで高速化する手法を提案する.本研究では,小型な組込み開発向けスクリプト言語
mruby
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を対象に,仮想マシンのボトルネック処理にFPGAを用いてハードウェアアクセラレーションを適用した結果,最大で約1.4倍の実行速度の高速化を実現した.本稿では,
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仮想マシンにおけるボトルネック処理の解析結果と仮想マシンを支援するハードウェアアクセラレーションの構成や性能評価についてまとめる.
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