Ljungstrom Turbo-generater にては、電氣的機械的に均齋なる二箇發電機の回轉子が、反對方向に廻轉するタービン回轉子に直結されて、電氣的に均齊なる固定子内側を、反對方向に回轉す。回轉子の勵磁回路は直列に、固定子回路に並列に連絡され、勵磁機は一方側にのみ直結され、一箇の勵磁抵抗器によりて勵磁電流を調整ぜらる。
勵磁電流が一定の極限以下にある時は、兩側の回轉力及び回轉體の質量の差異の爲めに、兩側回轉子の最終平衡速度に差異を生ず。1000~3000KWの二極のものに就て見ろに、600r.p.m.乃至800r.p.m.の速度の差異を生ず。然れども勵磁電流な増して一定の極限を超過すれば、兩側發電機は其の儘同期速度に入る。普通構造のturbo generatcrにありては、600~800/3600×2×100=8-12%の如き大なる速度の差異ある時には、其儘にては同期速度に入る事に殆ど不可能なり。
一般に電氣的に並列に連結されたる、周波数異る二箇の發電機間には、energyに一定の方向に運轉されずして、周期的に方向を變換するものなり。高速度側より低速度側にenergyを供給する間は、二箇發電機の速度は互に近づかんとし、低速度側より高速度側にenergyを供給する間は速度は益々遠ざからんとし、此の關係が交代に働く故に、速度が近きたると同じ程度に、次の半周期間には速度遠ざかりて、永久に同期速度に合調する期無し。然るにLjungstrom Turbo genern-terの回轉子に見る如き、楔に依りて溝成さるゝ電氣回路の作用を考ふる時は、高速度側より低速度側に一定方向のenergyの運輸な生する關係を生す。而して此のenergyは速度の差に殆ど比例して、兩側速度の差が滅少すれば此のenergyも減少すれども、速度の差異微少なる時に有利に作く發電子反作用と相俟ちて、益々速度差異を減じて、同期發電機の所謂限界速度以内に達すれば、兩側發電機は急激に同期速度に入るべし。以下當所製作の實例に就きて、同期發電機の限界速度差異と、楔回路に依りて生するenergy從つて回轉力に依りて生ずる最終速度差異とに就きて次の如く各項に分ちて論ぜんとす。
第一章 緒言
第二章 Power Oscillation between Synchronous machines of different Fregiencics, specially referenced to Ljungstrom Turbo-generator set.
第三章 Power Communication between Induction. Synchronous machines under different Frequencies specially referenced to Ljungstrom Turbo-generator set.
第四章 Ljungstrom Turbo generator characteristics, based on no. of revolution.
a. Exciter characteristics.
b. Generator characteristics.
第五章 Exciting characteristics of Ljungstrom Turbo-generator set.
第六章 Summary of Numerical Calculation and List of Symbols.
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