UO
2ペレヅト-被覆管型燃料棒中のUO
2ペレットからペレット外に,および燃料棒の欠陥穴からループ1次冷却水中に放出される
131Iの量とその様相を追求するため,人工欠陥燃料-炉内水ループによるFP放出実験を行なった。この報告のFP放出実験に使用した人工欠陥燃料(以下,燃料棒とする)の仕様はつぎのとおりであった。
UO
2ペレット:重量13.331
5g,
235U含有量0.32g,直径10.63
2mm,高さ14.6
8mm
ジルカロイ-2被覆管:全長84.9
5mm,外径12.21
8mm,厚み0.69
8mm
人工欠陥穴:位置プレナム部分,個数,1+1,穴径20μm,200μm
JMTR・OWL-1において燃料棒を照射した。沸騰水型運転モードにおける炉内管部分の代表的冷却水条件は,つぎのとおりであった。
冷却水犀力71kg/cm2G,冷却水温度288℃,蒸気含有量6~8%冷却水流量25kg/min,冷却水浄化系流量2~3m/min
線出力密度340W/cm(推定)において,燃料棒の照射時間は約21.2日間であった。ループ1次冷却水試料中の
131I(μCi/mZ)は,試水採取後に化学分離してからγ線スペクトロメトリーにより測定した。照射終了時点において燃料棒から冷却水に放出された
131I量は1.9Ci,照射期間中の
131Iの平均放出率として2.5μCi/sが得られた。
炉内水ループ-人工欠陥燃料を用いてFPを放出させる方法により,核燃料の安全性を追求するために必要な放射化学的手法を確立した。
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