肺癌
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慢性結核性膿胸壁に発生したB細胞型悪性リンパ腫の1手術症例
山田 俊介井上 博元小川 純一小坂 昭夫井上 宏司阿部 良行
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1997 年 37 巻 2 号 p. 209-214

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抄録
慢性膿胸壁に発生したB細胞型悪性リンパ腫に対し化学療法を併用した外科的切除により長期生存が得られた1例を報告する.症例は68歳男性.1947年肺結核で右人工気胸術の既往がある.1991年3月に右慢性結核性膿胸の診断で右胸郭成形術を施行したが, 同年10月に穿通性膿胸を発症し開窓術を施行した.術後膿胸腔から腫瘍性病変が出現し免疫組織学的検査並びに遺伝子解析でB細胞型悪性リンパ腫と診断した.腫瘍切除術と術前術後の化学療法 (CHOP 6クール) により, 治療開始から5年を経過した今日再発の徴候は認めていない.
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© 特定非営利活動法人 日本肺癌学会
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