日本外科系連合学会誌
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症例報告
壁外性発育を示した径30cmの巨大胃GISTの1例
民上 真也田中 圭一石井 利昌牧角 良二花井 彰小森山 広幸高野 俊史大坪 毅人
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2008 年 33 巻 4 号 p. 595-599

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抄録

 症例は57歳,男性。腹部膨満感を主訴に受診した。腹部CT検査では上腹部に不均一に造影される約30cmの巨大腫瘍を認めた。上部消化管内視鏡検査では胃体部大彎に潰瘍形成を伴う粘膜下腫瘍を認め,生検にてgastrointestinal stromal tumor(以下,GIST)と診断した。壁外発育型の胃原発GISTの診断にて胃部分切除術を施行した。切除標本では30×15×13cmの充実性の腫瘍であり,病理組織学的には紡錐形細胞が錯綜に増生し,免疫染色にてc-kit,CD34陽性を示した。遺伝子解析ではc-kit遺伝子エクソン11に変異を認めた。術後6カ月目に多発性肝転移,腹膜転移を来たし,イマチニブの投与を開始した。イマチニブ投与後24カ月経過するが,肝転移巣はSD,腹膜播種はPRを維持している。腫瘍径30cmを超える胃GISTの報告は自験例を含め5例と少なく,文献的考察を加え報告する。

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© 2008 日本外科系連合学会
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