日本消化器外科学会雑誌
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血清carbohydrate antigen 19-9が高値を示した虫垂炎の2例
尾形 敏郎佐藤 尚文大和田 進高井 良樹小林 功饗場 正明飯島 耕作長谷川 紳治三島 敬明森下 靖雄
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1998 年 31 巻 1 号 p. 81-84

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抄録

血清carbohydrate antigen 19-9 (CA 19-9) が上昇した虫垂炎2例を経験した.術前に血清CA19-9が上昇していたが, 血清carcinoembryonic antigen (CEA) は正常範囲であった.共に待機的に手術を施行し, 病理組織検査で肉芽腫を伴う虫垂炎と診断された.術後のCA19-9値は低下した.
CA19-9は腸管の炎症でも悪性腫瘍でも上昇する.虫垂疾患でCA19-9の上昇が見られた場合, CEAが正常であれば良性疾患の可能性が高い.

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