日本臨床麻酔学会誌
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[日本医学シミュレーション学会]紹介
医学部中間学年における実践講義の試みとその有効性について
藤本 一弘黒澤 温鈴木 昭広藤田 智岩崎 寬
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2010 年 30 巻 1 号 p. 96-102

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抄録
  医学部3, 4年生の医学教育は主として座学形式による講義で行われるが, 臨床医学をはじめて学び, 臨床実習に向けて訓練が必要な彼らにとってはシミュレータを用いた実践講義が有効と思われる. しかし実践講義は, よいシミュレータがない, シミュレータが足りない, 教官が足りないなどの理由でさほど行われないのが現状である. 今回, 気道確保法のシミュレータを用いたハンズオンの実践講義を行ったが, 当施設にはシミュレータが比較的充足しており, また教官不足を補うために4年生が3年生を教える方式をとることで有効に実践教育が行えた. アンケート調査では学生からの評判もよく, 彼らが実践講義を望んでいることが明らかになった. 医学部中間学年の学生にこそ実践講義が重要と考える.
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© 2010 日本臨床麻酔学会
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