静脈経腸栄養
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特集:栄養管理実施加算を考える
栄養管理実施加算について -看護師の立場から-
伊東 七奈子小川 哲史田中 俊行町田 忠利大内 邦枝池谷 俊郎
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2007 年 22 巻 1 号 p. 11-16

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抄録

当院では、2003年5月から全科型のNSTを稼動し、多職種による栄養療法を行っている。今回、栄養管理実施加算が新設されたことに伴い、2006年6月から当院で加算を開始した。それにより、今までNSTによる栄養管理を必要としていなかった患者も含め、全入院患者を対象とした栄養管理計画書を作成した。その結果、日々患者に接する看護師の栄養に対する関心や責任感が高まったが、実際に加算をした患者は、全入院患者の73.6%と加算率は低く、そのうちNSTが栄養管理を行った患者は6.3%であった。加算後は、NST管理の患者は減少した。今回、栄養管理実施加算の現状と問題点を検討した。
看護師が行う栄養管理の領域は非常に幅広い。そのため栄養管理に関する専門的な知識や技術の習得が必要である。今後、栄養管理実施加算の導入に伴い、今まで以上に高度な専門性が必要となるため、看護師自身が専門的知識と情熱を持ち、チーム医療による質の高い栄養管理体制を整えることが重要と考える。

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© 2007 日本静脈経腸栄養学会
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