2001 年 26 巻 3 号 p. 244-247
メトミノストロビンを含有する時間制御型溶出性粒剤 (TCRG) からの溶出挙動に及ぼす水の物理化学的性質の影響を調べた. メトミノストロビンの溶出挙動は, 水のpHや硬度に影響を受けないが, 温度が高くなるに応じて, ラグタイムが短くなり, 溶出速度が速くなった. 累積温度 [溶出温度×時間 (日)] をX軸に, 累積溶出率をY軸にとると, 15~30℃までの溶出挙動において, グラフ上の溶出曲線が重なり, 累積温度から溶出率を推算できることが明らかとなった. 温度によって溶出挙動が変化したのは, PVC皮膜の水透過性が変化したためと考えられた.