化学工学論文集
Online ISSN : 1349-9203
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触媒,反応,反応器設計
廃プラスチック分解油の水蒸気改質反応
辻 俊郎佐々木 玲岡島 聡増田 隆夫
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2004 年 30 巻 5 号 p. 705-709

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抄録
ポリオレフィン類廃プラスチックの水蒸気改質を, 水素製造を目的として, 検討した. プラスチックを低温で熱分解して得た油を, 市販のNi坦持アルミナ触媒を用いて, 600-800℃で水蒸気改質を行い, ガスの生成量, ガス成分, 炭素転化率, コーキングの程度を調べた. ポリエチレン, ポリスチレンの分解油とも700℃以上で非常に高い炭素転化率でガス化し, ガス組成は水性ガス転化反応と一酸化炭素のメタネーションの, 二つの反応からなる平衡組成に非常に近い値となった. 水素比率の少ないポリスチレン分解油の方が, コーキングの割合が高く, 800℃でコーキングの割合は最小となった.
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© 2004 公益社団法人 化学工学会
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