化学工学論文集
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Petlyuk蒸留プロセスの最小還流問題の解法
山田 幾穂森 秀樹加藤 禎人新垣 勉平岡 節郎
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1989 年 15 巻 2 号 p. 251-257

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抄録
Petlyuk蒸留プロセスの最小還流問題を, 通常塔およびComplex塔の最小還流問題を解く際と同様に, 仮想ピンチ段の概念を用いて解いた.最小還流問題でのモデルの展開のために以下の仮定を置く.i) 真のピンチポイントは無限段数の指定されたセクションの中間部にフィード段およびサイドカット段に隣接しないように位置する.ii) フィード段およびサイドカット段のまわりに有限段を仮定し, その両端に仮想ピンチ段を設定する.本解法のアルゴリズムは基本的に以下の3つの収束ループからなる.
1) 流入する互換流の成分モル流量にもとづき, 仮想ピンチ段の液組成を正規化θ法によって修正するループ.
2) 1) で必要な成分モル流量の仮定値を逐次代入法で修正するループ.
3) 互換流を制御するパラメータをBoxのComplex法と黄金分割法を組み合せた手法により最適化するループ.
本解法の有用性とPetlyuk蒸留プロセスにおけるピンチポイントの位置を数値例により示した.
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© (社)化学工学会
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