化学工学論文集
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水平に置かれた平行電極板上にある粉体粒子の誘導帯電による飛昇の臨界条件に関する実験的研究
大久保 豊高橋 由樹
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1996 年 22 巻 3 号 p. 603-609

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抄録

水平に置かれた平行2平板の電極間において, 粉体粒子が誘導帯電し飛昇する現象について, アルミナ, シリカ, ポリウレタン樹脂の粉体を使用し, 飛昇の臨界条件に及ぼす諸因子の影響を実験的に調べた.この結果, 粒子が誘導帯電によって飛昇するための最小の電界の強さが, ほぼ0.25kV/mmの値であることがわかった.また飛昇条件を支配する因子である粉体の電気伝導率が, 10-8 (Ωm) -1以上となると粒子は飛昇しやすいこと, 粉体に水分を加えると電気伝導率が著しく変わり, 電気抵抗の高いポリウレタン樹脂の粒子も 3%以上の水分とすることにより飛昇することを明らかにした.
さらに, これらの実験結果は, 粒子に掛かるクーロン力による上昇力と, 水分による架橋力と重力とによる抑制力のバランスが支配的であるとして導かれた理論式にもとづく計算結果と傾向的に一致した.

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