杏林医学会雑誌
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特集「杏林大学と地域医療」
杏林大学地(知)の拠点整備事業で「杏林CCRC」が目指すもの
蒲生 忍
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2014 年 45 巻 3 号 p. 105-109

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抄録

 日本は世界に例を見ない少子高齢社会であり,都市集中型社会でもある。その中で,杏林大学がキャンパスをおく東京都三鷹市と八王子市は地域内に退職した団塊世代を多く抱え,高齢者の健康問題や地域再生など多様な課題に直面している。杏林大学は,三鷹市,八王子市に加え羽村市と連携し,この課題に全学的に取組むため文部科学省の地(知)の拠点整備事業に応募し採択された。杏林大学は医学部,保健学部,総合政策学部,外国語学部を擁する総合大学であり,その医療と教育・研究資源を動員し地域課題に取組みつつある。我々は,杏林大学が全学を挙げて統合的な地域連携の中心となることCenter for Comprehensive Regional Collaboration,すなわち杏林CCRCを構築することを企図し,その中核として杏林CCRC研究所を設置した。本事業では具体的なテーマとして,「生きがい創出」「健康寿命延伸」「災害に備えるまちづくり」を掲げて新しい都市型高齢社会の姿を模索するのみならず,問題解決力を有する学生を育成することも目指している。

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