2019 年 50 巻 1 号 p. 33-36
難治性潰瘍患者,いわゆる末梢動脈疾患・胸骨骨髄炎・褥瘡の患者は,一般の形成外科患者よりも検査や対応すべき医療行為が多いことから看護ケアが必然的に多くなる。病棟では,週に一度医師,看護師,栄養士,薬剤師を交えた多職種によるカンファレンスを行っている。これによって,患者の医学的な問題点,看護上の問題点,社会的な問題点を明確にし,全人的なケアにつなげている。さらに長期入院となることも少なくないため,単一施設で治癒まで完結することが困難で,他施設,在宅へのシームレスな連携が不可欠である。そこで,われわれは,Tama Limb Salvage and Wound care Nursing Network; L-Swannを設立して活動を行っている。この連携を通じて,看護師どおしの顔の見える連携が構築されたことから,転院や在宅への復帰がスムーズに進むようになった。