1964 年 67 巻 8 号 p. 1136-1140
テトラリンの自動酸化に対する各種酸化チタンの光触媒活性を定量的に比較した。酸化チタンの共存下,紫外線照射により, テトラリンの酸化は顕著に促進され, かつその光触媒作用は温度に影響されず, また長期にわたってほぼ一定である。光触媒活性は,酸化チタンの種別によっては広範囲に変化し,その原因は表面積,格子欠陥,異種元素による障害などの諸因子の重複に帰せられる。動力学的解析により,テトラリンの酸化機構はBolland-Geeの形式にしたがい,反応速度は自動酸化の一般的速度式で表現できることが示された。動力学的知見に基づいて酸化チタンの光触媒過程およびテトラリンの酸化機構を論じた。
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