日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
十二指腸癌を合併し診断に難渋した原発不明神経内分泌細胞癌リンパ節転移と考えられた1例
上田 純志相本 隆幸中村 慶春廣井 信山初 和也早川 朋宏内藤 善哉内田 英二
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 107 巻 12 号 p. 1941-1946

詳細
抄録

73歳男性.主訴は黒色便.Vater乳頭部対側に出血性不整陥凹病変を認め,腹部CT検査にて十二指腸背側に境界明瞭な腫瘤を認めた.術中病理診断にて十二指腸管状腺癌および神経内分泌細胞癌リンパ節転移と診断.膵頭十二指腸切除術を施行した.病理検査にて十二指腸癌から神経内分泌細胞癌への移行像はなく,神経内分泌細胞癌の原発巣は認めなかった.十二指腸癌を合併した原発不明神経内分泌細胞癌のリンパ節転移と考えられた.

著者関連情報
© 2010 (一財) 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top