1999 年 41 巻 3 号 p. 277-286
全身的に健康な成人18名を対象に, 口腔内6歯の診査をし, 健常者群, 歯肉炎患者の健常部位群および歯肉炎部位の3群に分け, 合計108部位の歯肉縁下プラークについて細菌学的検索を行った。その結果, 歯肉炎患者群の歯肉炎部位 (31部位) では総菌数, 黒色集落形成性グラム陰性偏性嫌気性桿菌 (black-pigmented rods; BPRs) 数, およびBPRsの総菌数に対する割合はいずれも健常者群 (36部位) に比べ多く, その差は統計学的に有意 (P<0.05) であった。また, 歯肉炎患者群の健常部位 (41部位) においてもBPRs数, BPRsの総菌数に対する割合は健常者群に比べ多く, その差は統計学的に有意 (p<0.05) であった。