理学療法科学
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原著
熟練度の違いによる果部捻転角計測の検者内・検者間信頼性の検討
今井 丈丸山 仁司
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2011 年 26 巻 6 号 p. 791-795

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抄録

〔目的〕本研究は,脛骨の捻れの指標となる果部捻転角の計測法について,検者内・検者間信頼性を検討することを目的とした.〔対象と方法〕対象は健常学生11名(22脚)男子8名,女子3名(年齢19.4±1.1歳)とした.検者は計測経験の異なる3名により計測を行った.信頼性の検討には級内相関係数(ICC)とBland-Altman分析を用いた.〔結果〕検者内信頼性に関して,1日目は計測経験のない検者ではICC(1,1)=0.31–0.41と低い値を示したが,2日目は計測を経験した有資格者で0.74と高い値が得られた.両日とも系統誤差は認められなかった.検者間信頼性に関しては,1日目は各検者間でICC(2,1)=0.28–0.48と低い値を示したが,2日目の計測値では有資格者検者間で0.83–0.84と高い値となった.Bland-Altman分析では,1日目は加算誤差が認められたが,2日目は認められなかった.〔結語〕今回の果部捻転角の計測法では,検者内・検者間信頼性は十分に定義された測定肢位と骨指標の正確なマーキング下においては,計測経験や熟練度で異なることや臨床評価としての有用性が示唆された.

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© 2011 by the Society of Physical Therapy Science
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