日本化粧品技術者会誌
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転相温度 (PIT) 乳化法による微細エマルションの調製
紺野 義一菅谷 良夫広部 みどり外尾 恵美
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1999 年 33 巻 1 号 p. 59-65

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抄録
転相温度乳化法は, ノニオン界面活性剤の温度による親水性・親油性のバランスの変化を利用した乳化法である。本研究では, 乳化剤としてテトラオレイン酸POE (n) ソルビット (n: 30, 60) およびPOE (20) 硬化ヒマシ油を用いて, 転相温度乳化法により各種油剤でエマルションを調製し, 粒子径の測定や経時安定性を評価した。実験の結果, 粒子径200nm以下の微細なエマルションを得るには, 乳化剤と油剤の組合せが重要であった。微細エマルションの安定性に関しては, POE硬化ヒマシ油で得られるエマルションは良好であるが, テトラオレイン酸POEソルビットでは油剤種により異なった。また, 上記二つの乳化剤を混合して用いれば, 各種油剤で経時安定性の良好な微細エマルションが得られる。
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