植物環境工学
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論文
‘はるみ’の着果,果実の大きさ,糖度および葉と根のデンプン含量が次年度の着花に及ぼす影響
武藤 浩志末松 信彦荒木 勇二馬場 富二夫石井 ちか子石井 香奈子稲葉 善太郎杉山 和美
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2010 年 22 巻 4 号 p. 181-186

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抄録

11年生‘はるみ’を供試して, 着果, 果実の大きさ, 糖度および樹体内デンプン含量が次年度の着花に及ぼす影響について検討した. ‘はるみ’では, 果実の糖度上昇が次年度の着花に影響すること, さらには100葉当たりの着果数が多くなると, 葉や根のデンプン含量が減少し, 次年度の着花も減少することが明らかとなった. すなわち, 次年度の着花を安定させるためには, 過度の着果負担を避け, 葉や根のデンプン含量を適切に保持することが必要と考えられた. なお, 葉と根のデンプン含量は正の相関関係がみられた. また, 1果重および果実横径と次年度の着花は正の相関を示した.

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© 2010 日本生物環境工学会
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