情報には種々の形態がある。話し言葉と書き言葉による表現のほかに,図や絵画,写真や動画像,それらの種々の組み合わせなどによって情報が表現され,伝えられ,理解される。しかしできるだけ正確に情報表現の内容や意味するところを理解させるためには,言語,特に書き言葉によらざるをえない。そういった意味で,言語は情報表現のコアとなる存在である。ただこれをコンピューターで扱うためには多くの困難を伴う。それがどのようなものか,どこまで解決してきているか,これからの課題と言語技術の応用としての言語産業の将来について展望する。