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Print ISSN : 0289-6540
Kuroyuri: ネットワーク実験記述言語処理系
知念 賢一宮地 利幸篠田 陽一
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2010 年 27 巻 4 号 p. 4_43-4_57

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抄録

ネットワーク実験では実験対象と設備の双方の規模が拡大しており,実験遂行の自動化が重要である.本研究はプログラミング言語による実験遂行の自動化に取り組む.従来から実験にはスクリプトが用いられてきたが,局地的かつ断片的であった.我々は,実験の全てをまとめて扱えるプログラミング言語を考案した.本言語は,実験の簡潔な記述を目指してDomain Specific Languageとして開発され,利用者はネットワーク構築や計算機の電源投入など実験の本質ではない雑多な処理から解放される.また,計算機間の通信や同期も備え,複雑な手順の実験も記述可能である.本論文では我々の開発したネットワーク実験記述言語とその処理系Kuroyuriを紹介する.本処理系はネットワーク実験支援ソフトウェア群SpringOSに含まれ,フリーソフトウェアとして広く公開している.

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© 日本ソフトウェア科学会 2010
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