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Print ISSN : 0289-6540
最新号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 五十嵐 健夫
    2024 年 41 巻 1 号 p. 1_1
    発行日: 2024/01/25
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル フリー
  • 鵜川 始陽, 馬谷 誠二, 小宮 常康, 杉浦 裕太, 宋 剛秀, 吉田 則裕
    2024 年 41 巻 1 号 p. 1_2
    発行日: 2024/01/25
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル フリー
  • 中丸 智貴
    2024 年 41 巻 1 号 p. 1_3-1_14
    発行日: 2024/01/25
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル フリー

    本論文では,著者が開発する Fluent API生成器Silverchainを紹介する.Silverchainは,Fluent API が提供するメソッドの正しい連鎖順を入力として受け取り,型検査器で連鎖順の正誤を検査できるFluent APIに必要な型定義を出力する.Silverchainが出力するのはFluentAPIの骨組みとなる型定義のみであり,FluentAPIの作成者(Silverchainの利用者)は,各メソッドで実行される処理など,いくらかのコードを追加することでFluent APIを完成させることができる.本論文では特に,Silverchainの入出力に施した工夫と,Silverchainを普及させるために行った取り組みについて紹介する.

  • 中園 翔, 別所 祐太朗, 中森 辰洋
    2024 年 41 巻 1 号 p. 1_15-1_35
    発行日: 2024/01/25
    公開日: 2024/04/01
    ジャーナル フリー

    データベースシステムにおいてトランザクション処理の性能要求は高まり続けている.近年のデータベースにおいてはストレージエンジンが性能の主なボトルネックとなっており,ロックなどの排他制御を回避し並列性を高めることが重要視されている.本論文では,著者らがオープンソースソフトウェアとして公開しているトランザクショナルストレージエンジンLineairDBの設計についてまとめる.LineairDBは,高いマルチコア並列性をもってデータ構造を操作できるエポック同期のアプローチを全てのコンポーネントに適用している.本論文では,LineairDBの各コンポーネントがどのようにしてエポック同期によって最適化されたのかを述べ,実験結果を示す.実験では,LineairDBにおけるエポック同期の最適化はYCSBベンチマークにおいて最大75倍のスループット向上をもたらすことが確認できた.また,LineairDBをMySQLのストレージエンジンとして実装したところ,デフォルトで使用されるInnoDBに対して最大5倍のスループット向上が達成された.一方で,エポック同期のアプローチはデータベースがユーザに提供する性能特性やプログラミングモデルにも影響を与えている.本論文ではこの側面についても議論を行った.

  • 田中 貴子, 斎藤 忍
    2024 年 41 巻 1 号 p. 1_36-1_49
    発行日: 2024/01/25
    公開日: 2024/04/01
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    フィンランドの初等教育で活用されているツールであるアヤトゥス・カルタを拡張して,ユーザ視点に基づいたMVP(Minimum Viable Product)の抽出を支援する手法を提案する.提案手法は,ゴール指向分析とアヤトゥス・カルタを応用しており,要求工学の初心者でも容易にユーザ視点でMVPの抽出ができるのが特徴である.その上で,MVP作成の実務経験はない企業の技術者(初心者)に対して提案手法を企業内の研修で実践した結果,および企業での新規ビジネス創出の取り組みに事後適用した結果を報告する.評価結果に基づき,提案手法の初心者のMVP作成支援への有効性と企業での企画工程への適用性を考察する.

  • KIMURA Daisuke, TATSUTA Makoto, AL AMEEN Mahmudul Faisal, IKEBUCHI Mir ...
    2024 年 41 巻 1 号 p. 1_50-1_67
    発行日: 2024/01/25
    公開日: 2024/04/01
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    This paper gives an algorithm that solves the bi-abduction problem in symbolic-heap separation logic with arrays and lists. The logic is an assertion language of Hoare-style logic for program verification of pointer manipulating programs. The bi-abduction problem asks to find an additional assumption and an additional conclusion from a given assumption and a given conclusion such that the entailment becomes true. Bi-Abduction is indispensable for modular analysis and automatic verification with separation logic, since the condition at a call site that calls a function and the precondition of the called function are analyzed separately by modular analysis, and they both may contain spatial formulas of separation logic, and we have to guarantee they become the same by adding some spartial formulas to each of them. This paper shows the correctness of the bi-abduction algorithm with detailed proofs. A bi-abduction solver based on the algorithm has been implemented as a part of the authors' automatic program verifier, and experimental results of the bi-abduction solver with small inputs are also shown, which show the algorithm is usable.

  • 竹重 拓輝, 柗本 真佑, 楠本 真二
    2024 年 41 巻 1 号 p. 1_68-1_74
    発行日: 2024/01/25
    公開日: 2024/04/01
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    プログラミングにおける強力かつ汎用的な文字列処理の仕組みとして,正規表現が広く知られている.一方で,その利用には一定の難しさがあるとされている.正規表現の利用を支援する方法の一つとして,過去の用例を参考にした再利用が考えられる.しかし,再利用するパターンの検索には課題が存在する.ソースコードを対象としたAPI検索やスニペット検索は正規表現パターンの再利用というシナリオにおいてはその利用は適当であるとはいえない.本研究では,正規表現におけるパターンの効率的な再利用を目的とし,正規表現の用例検索システム Resem を提案する.Resem はパターンの意味を検索クエリとして受け付け,検索結果の用例には対応する入出力例を併記する.これらの特徴からパターン作成における,目的の処理の分析や特殊文字の読み取りに係るユーザーの負担を軽減する.また,Resem の有用性を評価するため被験者実験を行い,パターン記述に要する時間を減少させることを確認した.

  • 麻生 直希, 西浦 生成, 笹倉 万里子, 門田 暁人
    2024 年 41 巻 1 号 p. 1_75-1_81
    発行日: 2024/01/25
    公開日: 2024/04/01
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    スマホゲーム市場が成長する中で,未成年がゲーム中の課金アイテムを歯止めなく購入し,多額の請求が行われたという事例が多数報告されるようになった.また,常識的な金額を大きく超えるような課金を行う重課金,廃課金プレイヤーと呼ばれるユーザが存在し,日常生活に支障をきたす事例も報告されている.本論文では,複数の代表的なスマホゲームを実際にプレイし,どのようにユーザを課金に誘導しているかを分析する.ゲームごとに課金要素を抽出し集計した結果,多くのゲームはギャンブルと同様に消費者を依存させるガチャシステムを採用しているほか,課金額をお得に見せる戦略や,ユーザのモチベーションを刺激して課金に誘導するゲーム運営上の戦略を数多く行っていることがわかった.

  • 千代 英一郎
    2024 年 41 巻 1 号 p. 1_82-1_88
    発行日: 2024/01/25
    公開日: 2024/04/01
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    自律移動ロボットにおいて,各種機能を実現する上で基礎となる自己位置推定の精度はロボットの応用範囲を大きく規定する.典型的な自己位置推定は内界センサから得られるオドメトリおよび外界センサから得られる環境情報を統合して行われる.しかしながら,教育現場では主としてコストの問題から,LiDARのような高価な外界センサを備えた機体を利用できない場合がある.この場合,自己位置推定は車輪駆動用モータのエンコーダやIMUのような安価な内界センサから得られるオドメトリ情報のみを用いて行うことになるが,推定自己位置の誤差は大きく,行える実験の内容が制限されてしまう.
    本論文では,主に教育現場における自律移動技術の演習支援を目的とし,ホイールオドメトリ情報のみを利用した自己位置推定の精度を再帰ニューラルネットワークを用いて改善する方法を提案する.評価の結果,提案方法により姿勢誤差を平均で約82%,最大で約90%,位置誤差を平均で約48%,最大で約72% 減少させることが可能であり,課題である累積誤差や旋回時の精度低下に対する有効な解決方法となりうることが確認できた.

  • 石井 綾郁
    2024 年 41 巻 1 号 p. 1_90-1_91
    発行日: 2024/01/25
    公開日: 2024/04/01
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  • 池松 香, 張 翔, 加藤 邦拓, 高柳 直歩, 杉浦 裕太
    2024 年 41 巻 1 号 p. 1_99-1_114
    発行日: 2024/01/25
    公開日: 2024/04/01
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    ユーザがスマートフォンをどのように把持しているかを検出することで,操作状況に応じた画面表示が可能となる.本論文では,スマートフォンのフロントカメラ(インカメラ)で撮影された顔写真を使用し,角膜反射像を機械学習で分類することで,スマートフォンの把持姿勢を推定する手法を提案する.スマートフォンの画面は光を発するため,ユーザが顔の正面方向でスマートフォンを持つと画面の反射像が角膜に映る.その際,画面上の指が覆う箇所は影となるため,その部分の角膜反射像は欠ける.スマートフォンの持ち方に応じて像の欠け方が異なるため,角膜反射像を用いて把持姿勢の推定が可能になると考えた.本論文では,統制された条件下での研究室実験および,より実環境に近いクラウドソーシングでの実験により,提案手法の識別精度を検証し報告する.

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