目的:思春期から青年期の女子に対し,菓子類(嗜好飲料を含む)の選択に関わる要因を質的に検討することを目的とした.
方法:2014年2~4月,中学生6名,高校生6名,大学生5名,大学院生6名の4グループ計23名に対し,フォーカスグループインタビューを行った.インタビューは半構造化形式でインタビューフローに基づき約90分間実施し,菓子類を選択した理由などをたずねた.属性や菓子類の購入は質問紙を用いてたずねた.インタビュー後,逐語録を作成し,発言をコード化したのち,類似した内容でまとめ,カテゴリーを作成した.
結果:菓子類の選択要因は,64個の<サブカテゴリー>にまとめられ,さらに19個の【カテゴリー】に分けられた.カテゴリーには,内的要因と外的要因があり,内的要因に含まれるカテゴリーは15個で【嗜好】,【満足感】など,外的要因に含まれるカテゴリーは4個で【環境】,【菓子類の特性】などがあり,【評判】は高校生のみであげられた.パッケージなどの<キャラクター>は中学生,<ダイエット経験>は大学生,<嗜好の重要性>は大学院生に特徴的な要因であった.
結論:菓子類の選択には,様々な要因が関わっていた.<好きな味>や<価格>などの年齢に関わらず共通する要因と,高校生のみでみられた【評判】などのそれぞれのグループで特徴的な要因が示された.