Trends in Glycoscience and Glycotechnology
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プロファイル隠れマルコフモデル法を用いた糖転移酵素ファミリーの比較
Norihiro KikuchiYeon-Dae KwonMasanori GotohHisashi Narimatsu
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2004 年 16 巻 88 号 p. 87-94

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抄録

糖転移酵素ファミリー間の関係とそれらのモチーフについて調べるため、我々はプロファイルHMM法を用いCAZyデータベースの47糖転移酵素ツァミリーを4つのスーパーファミリー (GTS-A、B、C、D) に分類した。その結果得られた分類および、GTS-Aと糖ヌクレオチド合成を触媒する nucleotidylyltransferase ファミリーとの配列類似性から、我々は古代の糖鎖はGTS-Bの祖先型により合成され、GTS-Aは基質である糖ヌクレオチドを合成する遺伝子であったという仮説を提唱した。その後、GTS-Aの祖先型は糖転移酵素へと進化し、それに伴い糖鎖構造の多様性が増していったと考えられる。また、スーパーファミリーはそれぞれ固有の細胞内局在部位で進化し、それにより糖鎖構造の多様性が増していったということが示唆される。

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© FCCA, Forum; Carbohydrates Coming of Age
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