抄録
第15期中央教育審議会第一次答申(平成8年7月19日)では,これからの社会は,変化に激しい先行き不透明な厳しい時代であるととらえ,子供たちに「生きる力」の育成が必要であると提言した。これからの学校は「生きる力」の育成を基本とし,知識を教え込む教育から,自ら学び,自ら考える教育へと転換し,教育内容を厳選することを求めた。さらに,その具体的方策の一つとして,横断的・総合的な指導を一層推進するため,新たに「総合的な学習に時間」を設け,各学校の判断により,国際理解,情報,環境,ボランティア,自然体験などに取り組む、という提言をした。本発表ではこの各学校の判断により取り組むことができるようになった「総合的な学習の時間」と図画工作科・美術科とのかかわりを総合的な学習の研究開発学校や特色ある教育活動実践校の分析をもとに,その状況と展開をまとめて報告する。