抄録
経済社会のグローバル化に伴い,日本で長く培われてきた文化資源や感性を生かしながら現代に合った製品やコンテンツをデザインすることや,その普及・教育活動か推進されている。このような日本ブランドへの意識は,個々の作り手や展示・出版等の企画においても顕著になっている。本稿では,美術・社会における動向を分析しながら,「日本ブランド」という概念を導入する教育内容・教育方法の可能性について検討する。コンテンツ・デザインに関連する教育実践例や専門家の言葉を通して,「現代的解釈」「自分自身との関わり」「外からの目線」というキーワードに基づくアプローチが見出されてきた。