東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科
2011 年 32 巻 p. 381-392
(EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)
(BibDesk、LaTeXとの互換性あり)
小論では昭和戦前期の小学校手工科における教科課程を考察するために,昭和2(1927)年に文部省から出された小学校手工科教授要目の編纂委員の一人であった阿部七五三吉の教科課程案に注目し,その案を構成する教材とその配列方法について分析した。その結果,従来の小学校手工科の教科課程案の多くが芸術や工学などの単一の学問体系に依拠する,学問の基礎を教育する,実質陶冶の色彩が強いものが多かったことに比較して,阿部の案は単一の学問体系にとらわれることのない,形式陶冶を重視する教育的な内容を持つことが分かった。
大学美術教科教育研究会報告
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら