抄録
筆者は自らが唱えている仮説・理論「鑑賞指導能力育成のための3Steps」,即ちStep1:一方的解説型鑑賞指導Step2:発問活用型鑑賞指導Step3:対話的ギャラリートーク型鑑賞指導に基づいて,教員養成や教師教育の中で実践を重ねてきた。その中で「これら3Stepsだけでは不十分である」「誤解を与える」と考えるようになり,より高度でより実践的な次の段階を構想し実践することとなった。それがStep4:自由型鑑賞指導Step5:表現(制作)との組み合わせ型鑑賞指導である。この仮説に基づいて実践した結果,いくつかの課題は残ったが,新たな2つのStepを含めた5段階の鑑賞指導能力育成プログラムの有効性が明らかとなった。