美術教育学:美術科教育学会誌
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戦時体制下の日本にあらわれた工作科の研究(1) : 手工科独立運動の経緯に関する調査
和田 学
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2011 年 32 巻 p. 479-492

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抄録
本研究の目的は,戦時体制下の日本の国民学校案における工作科の出現の背景を考察するものである。昭和14年当初,工作領域の教科内容は教育審議会の提案により作業科の中に手工として含まれる予定であった。図画手工関係者達は,科目の性質が異なる作業科に手工が含まれることに反対した。特に日本手工研究は,手工科の独立に向け激しい運動を展開した。本研究は,日本手工研究会による文部省への陳情の経緯について明らかにすることを目的としている。本研究の結果,日本手工研究会による文部省への陳情の経緯が明らかになると共に,この会が応援要請した機械化国防協会という組織の実態が明らかになった。
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