抄録
本研究では,一斉保育で行う見立て描画遊びは今後,何を目指して行うのか,また,その目指す目的のために,見立て描画遊びではどのような導入を行うかを明確にすることを目的とした。21世紀型学習観に基づき,現在の見立て描画に関する研究を整理した結果,見立て描画遊びが今後,「創造」を目指して行われるべきであることが明らかになった。さらに,パターン認識及び認知発達研究の知見をふまえ,プロトタイプを例示するなどの工夫を導入に盛り込むことにより,幼児が見立て描画遊びにおいてイメージを「創造」することに対して意欲を持てるような導入を行なうことが重要であることを指摘した。